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北野天満宮など、由緒ある寺社仏閣が佇む上京区。落ち着いた町並みに溶け込むように建つ京町家が「京天神 野口」だ。京都駅からタクシーで20分。交通至便とは言えないが、暖簾をくぐる客が尽きることはない。目当てはもちろん、店主の野口氏が手がける趣向を凝らした料理。これに加えて野口氏の温かい人柄とおもてなしに多くのフーディーたちが魅了されている。

京天神 野口 野口 大介 氏

のぐち だいすけ●愛知県出身。小さい頃から料理好きで、日本料理を学ぶために京都の名店にて修業を積む。20代後半からは店を移りその店の料理長を務め、2011年に独立し「京天神 野口」を開業。「ミシュランガイド京都・大阪2021」で二つ星を獲得するなど高く評価され、予約の取れない名店に。2019年、祇園に「のぐち継」を開業した他、2025年、大阪にも新店舗を開業予定。

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京天神 野口とは

料理と礼儀。おもてなしに欠かせない二つの基本を学んだ修業時代

職に付くにあたって生まれ育った名古屋を離れ京都の地へ。幼い頃から料理好きで包丁の扱いにも抵抗がなかった野口大介氏が修行先に選んだのは、京都のとある名店であった。朝は早くから仕込みを手伝い、閉店後は厨房掃除。そんな修業生活はキツくはあったが、持ち前のおおらかさも手伝って先輩がたに可愛がられ、仕事を教わった。

「修行時代に教わったのはまずは料理の基本である出汁の引き方でした。出汁はその店の味を決めますし、昆布やかつお等のシンプルな組み合わせだからこそ間違いのない技量が求められます。繊細がゆえにおんなじものは毎日作れない。季節によって微妙に分量を調整しながら、何度もダメ出しをくらいながら覚えていきました。

料理はもちろんですが、何より挨拶、礼儀の大切さも教わりましたね。基本の出汁も挨拶も、気持ちがこもっていないと一発でお客さんに見抜かれる。今でもお店をやっていく上で大切にしていることです。」

出汁と礼儀。この当たり前ができているか否かで、料理人としての真価が問われる。野口氏は名門と言われる料理店で腕を磨きながら、やがて一流になるための道筋を自ら踏み固めていった。

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教科書やレシピがあるわけではない。だからこそ修行生活の中で自分の中に落とし込める真摯に向き合ってきたという。

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お客様の「独立しないの?」の言葉に奮起し、自分の思いを体現する店を開業

京料理の基本を一通り身につけると、多くの料理人がそうであるように野口氏は他の店で腕試しをしたくなった。

30代を目前に新しい門戸を叩き、その店では料理長にまで昇り詰めた。割烹の良さは、何といってもお客様との距離の近さ。お客様が寛いだ表情でお酒や会話を楽しみつつ、「美味しい」と食べてくれる姿をカウンター越しに見るのが単純にうれしかった。

「あるときお客さんから『大将、独立しないの?』と尋ねられたんですよね。それが何人も続くもんだから、だんだんその気になりました(笑)。それで思い切って2011年に上京区に今のお店をオープンしたんです。こだわったのはオリジナリティ。だから、あえて他所のお店の料理は見ないようにしましたね。」

確かに、京都には日本料理の名店が群雄割拠している。野口氏は無意識でも影響を受けてしまうからと、同業者の店には足を踏み入れなかった。修行先で身につけた基本である出汁と礼儀を大切にしながら、オリジナリティを出すために器や接客にも「野口らしさ」を追求していく。

「京都の日本料理店って、名のある店はやはり格式を重んじますよね。必然的にピンと張り詰めた空気の中で黙って食事をすると思うんです。僕は堅苦しいのがちょっと苦手で(笑)。だからお客様には肩肘はらず、寛いだ雰囲気のままで食事を楽しんでもらえる店にしようと考えたんです。開業時からコースをおまかせで出すスタイル。それなりのお代を頂戴するわけですから、料理の価値を最大化するためにも器選びも良いものにこだわりました。」

器もお客様へのおもてなしの心。骨董品から若い作家もの、ガラス器ならばオールドバカラまで幅広いジャンルを揃え、お客様の目を楽しませる。

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自分の店を持つ前からコツコツと集め始めたという器が棚いっぱいにずらりと並ぶ

料理は独自性は出しながらも奇を衒わない
おまかせコースはバランスを大切に記憶に残る“流れ”を演出

料理はおまかせコースのみ。常に新しい料理を創造したいからと、スペシャリテはあえて用意しないのが、野口氏の流儀だ。

「食材は京都産だけに縛られず、鮮度の良さで選んでいます。それを日本料理の伝統を生かしつつ、どう組み合わせて新しい料理に落とし込むか。その組み合わせを引き立てるには出汁をどんな風に加えていくか。昆布とかつおだけで弱い場合はマグロ節やサバ節を追加して味に厚みを持たせます。とはいっても、新しさを追求するのと奇を衒うのは違いますから、僕が創るのはお客様が頭の中で分かる料理です。」

比較的淡白な味わいの食材に、塩気のある食材を掛け合わせて美味さの相乗効果を引き出すのも、野口氏の真骨頂。口の中で渾然一体となるハーモニーがたまらない。

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美しいサシが入った和牛の手巻き寿司にはキャビアを添えて。薫り高い松茸と味わい深い鮑にあんかけ出汁で仕上げる

「料理の組み合わせ、料理と器。すべてバランスですよね。加えて、コース全体でもバランスや流れも大切にしています。流れとは温度感や味の感覚ですね。温かい、冷たい、酸味があったり甘みがあったり。その流れもまたわかりやすく。たとえば夏場やったら冷たい茶碗蒸しから始まって…と考えるところ、揚げ物からいきますね。最初に冷たいビールやシャンパンを飲むお客様が多いですから。」

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涼やかな器に盛られた夏の風物詩―鱧と渡り蟹

そこまでの心遣いを「おもてなし」と言うのはあまりにも簡単だが、常連客が通い続ける価値はここにある。常連客をご贔屓さんとも言うが、実際のところ野口氏は常連客ばかりを重んじているわけではない。

「常連さんが新しいお客様を連れていらっしゃると、そちらの方に話しかけることが多いです。初めての店で肩身が狭い思いをさせるわけにはいきませんからね。どなたも平等に、ここでの時間を楽しんでもらえたら。」

こうして新規客も野口氏に魅了され、「京天神 野口」の名声と人気がより一層強まっていく。

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京天神 野口では常連客・新規客問わずとても柔らかい雰囲気の中で食事を楽しんでいる

CHEF’S COMMENTS

シェフからのひとこと

当店ではおまかせコース料理を提供しておりますが、最後の〆だけはお客様自身で自由に選べるように数種類のメニューの中からお好きなだけお選び頂くスタイルをとっております。その中でも1番人気がある〆が「からすみ蕎麦」です。からすみをあえて煎り水分を飛ばし、こだわりの蕎麦つゆと卵黄とのバランスを追求しました。是非、ご家庭でお店の味をお楽しみください。

また黒毛和牛の肉吸いは、京都の牛肉文化をオマージュした思い入れの強いメニューで、お客様にも大変好評をいただいております。黒毛和牛とトロトロの餡に粉山椒がよく合いますのでたっぷりかけて食べていただくのがおすすめです。ご家庭でも手軽にお店の味を楽しんでいただける様に準備いたしました。

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