2016年東京・浅草にオープン。開業初年度から「ミシュランガイド東京 2017」で一つ星を獲得し、「ミシュランガイド東京 2019」から二つ星を獲得。以降その評価を守り続けている。雷おこしや蕎麦など、浅草らしい食材を積極的に採用したフランス料理を提供。
テラス席からは隅田川と東京スカイツリーを一望できることも魅力のひとつ。料理と景色の両方から浅草を堪能でき、国内外から予約の絶えない人気店となっている。
Nabeno-Ism 渡辺 雄一郎 氏
わたなべ・ゆういちろう●1967年千葉県生まれ。大阪あべの辻調理師専門学校を卒業後、同校フランス校へ進学。リヨンの「ラ・テラス」でフランス料理の精神(エスプリ)を学び、帰国後「ル・マエストロ・ポール・ボキューズ」の東京店の部門シェフで腕を磨く。
その後、21年間にわたりジョエル・ロブショングループで勤務し、2004年からはシャトーレストラン「ジョエル・ロブション」にてエグゼクティブ・シェフに就任。11年間そのブランドを守り抜いたのち、2016年にNabeno-Ismを開業。
Nabeno-Ismとは
先達から受け継がれた「フランス料理」の基本を崩さない
浅草駅から徒歩5分、下町情緒あふれる隅田川沿いにあるNabeno-Ism。店内にはテーマカラーの橙がアクセントとして散りばめられ、気品がありながらも温かくリラックスできる雰囲気に満ちている。
「東京スカイツリーがきれいに見えるでしょう」テラス席を案内する渡辺雄一郎シェフも、温かみのある笑顔でゲストをもてなしてくれる。
渡辺シェフは料理上手な母親の影響で、幼い頃からフランス料理人になることを夢見る少年だった。その夢を叶えるように専門学校卒業後、フランス料理界のレジェンドであるポール・ボキューズやジョエル・ロブションなど名立たるシェフの名店で経験を重ねてきた。
日本人である渡辺シェフが、日本でフランス料理を提供することには並々ならぬ想いがある。
「僕が目指すフランス料理は日本とフランスの『自然な融合』なんです。これまで先達から受け継がれてきたフランス料理の基本的な技術やプロセスは崩してはならないと思っています。だからソースを作るプロセスや下味の技術などをきちんと守りながら、その上に僕ならではの日本の調味料や食材を重ねて作っています。
いつも理想像としてイメージしているのは、どれだけ日本の調味料や食材を使っていても、フランス人が食べて『これはフランス料理だね』と言ってもらえる味なんです』
もしもフランスに Asakusa-Komagata地方があったなら
Nabeno-Ismの大きな特徴の一つに、料理に使われる素材があげられる。渡辺シェフは日本の特に“浅草の食産物”を中心に料理を創り上げていく。
“大心堂の雷おこし”や“種亀の最中の皮”を使った前菜や、 “両国江戸蕎麦『ほそ川』の蕎麦粉を、ソース・エミュリュッショネの技法で炊き上げた「そばがき」”など、浅草に根付き愛されている食材を、フランス料理の技法を使って見事に融合させ、唯一無二の“Ism(イズム)”を表現している。
「フランス料理というのはいわば地方料理の集合体でして、例えば南にプロヴァンス料理があったり、北にノルマンディー料理があったりと、地方によって風味や味、仕立てが異なるんです。
そこで私もこの土地に根ざした、ここにしかないフランス料理を作ろうと考え、『もしもフランスにAsakusa-Komagata地方(浅草駒形)があったなら』とイメージして、この地域の伝統料理を作る気持ちで厨房に立っています。
例えばスパイスは“やげん堀”のものを使ったり、前菜に雷おこしを使ったり。浅草にいらっしゃるお客様が何をイメージして、何を召し上がりたくて浅草にやってくるのか、例えば裏にはどじょう屋さんがあったり、老舗の天ぷら屋さんがあったり……老舗様が創り上げてきたそのイメージを覆すのではなく、うまくその力をお借りしながら、日々料理を作っております。」
今回の商品(ローストビーフ)に込めた思い
そんな魅力的な料理を提供している渡辺シェフが、今回ミールキットのために選んだ料理はローストビーフ。
その理由は「真空調理法」というフランス料理の料理技法により、100個作っても100個とも同じ出来栄えを実現できるからだ。
Nabeno-Ismのこだわりの味をぜひご家庭でお楽しみ頂きたい。
CHEF’S COMMENTS
シェフからのひとこと
このローストビーフは、30年以上自分が歩んできたフランス料理界の技法や伝統を全て注ぎ込んだ集大成です。
フランス料理として基本的な作法を忠実に守り、手塩にかけて作っているので普通のローストビーフとは一味違うジューシーな味わいに仕上がっています。
私たちフランス料理のシェフは、「料理を育てる」という表現をよく使います。このローストビーフはお客様ご自身で、お肉を加熱したり切ったり、といった最後のひと手間をかけていただく事となります。この「料理を育てる」過程を実際にご自身で体験頂くことで、料理に愛着が沸いてより一層美味しく召し上がっていただけると考えております。
また、味が濃い目な醤油ベースのナベノソースを “別の素材” と掛け合わせることで、さまざまなアレンジ料理をお楽しみいただけます。例えば、しょうがのすりおろしと合わせて和風に、ビネガーと合わせて洋風にと、ぜひ食べ比べてみてください。
個人的なおすすめはローストビーフ丼です。炊き立てご飯の上にしそを刻んでローストビーフを並べ、真ん中に卵黄を落としてソースをかけていただくだけでも、肉の旨みが感じられて本当においしいですよ。
このお店の商品
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Nabeno-Ism / 渡辺 雄一郎 氏
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